その他の天然繊維について


世界中から選びました。

Cashmere・Mohair・Alpaca・Camel・Angora Rabbit・Silk・Linenなど、世界中から選りすぐった繊維を取り扱っています。

繊維の王様

カシミアは、天然繊維の中でも最も高級な素材と言われています。とても軽いが保温性が高く、肌ざわり・ぬめり感もよく、独特の深みのある色彩や素晴らしい光沢を視覚に訴えているからです。
カシミア山羊はモンゴルやヒマラヤ山脈などの乾燥して非常に過酷な環境下に生育しているため、急激な気候変化に対応できるとても細くて柔らかい繊維で身を守っています。この事が素晴らしいカシミア製品を生み出す理由なのですね。カシミアの太い毛を除去し、この極細の毛を取り出すのには高度な技術が必要です。一頭のカシミア山羊から極細の毛はわずかに200~500グラムしか抽出できません。それだからこそとても希少価値のある素材なのです。

自然の恵み そして 太陽のおくりもの

南米・アンデスの国、ペルー。標高4,000メートルを超える山岳地帯シェラの強い太陽、冷たい風。気候は厳しく、その中でアルパカはたくましく育ち、素晴らしい自然の恵みを私たちに与えてくれるのです。 約7000万年前に北アメリカ原産のラクダ科の動物がアンデスに移り住み現在のアルパカに進化したと言われています。シルキーな光沢、独特のヌメリ感や風合い、軽くて保温性にも優れた魅力的なファイバーなために、ペルーではインカ以前から優れた織物文化が発達し、その色・柄・織技術は世界的に有名です。
今日ではペルーは世界最高品質のアルパカの産地として世界的に知られるだけでなく、さらに高度な繊維加工技術によってファッション性の高い高級素材となりました。その他近い繊維として『ラマ』『ビキューナ』『グアナコ』なども、やはりペルーを原産としているんですよ。

西方 道先案内人

キャメルはシルクロード道先案内人として、長い歴史を運んできました。私たちの暮らしの源も彼らによって西方から運ばれてきたのです。
そして今、キャメルは再び新しいファッション素材の旅への案内人として貴方を誘っています。ひとこぶラクダとふたこぶラクダがいるのはご存知ですか。 高級な繊維素材として抽出されるのはふたこぶラクダです。シルクロード周辺に生息するふたこぶラクダは厳しい自然環境の中で生きる為に保温性が高く軽くてやわらかい独特な風合いを持つ繊維を産出します。セーターやコートだけでなく最近はハイグレードな寝装品などにも使用されているのです。

光の幻想

ふわふわとしたヘアリーな表面に静かな光沢が見え隠れする。これがモヘアタムのセーターの魅力です。毛足が長いため非常に豊かな光沢とハリコシは特に欧州では伝統的にニットや織物に人気のあるアパレル素材として用いられています。主たる原産国は南アフリカ、トルコ、アメリカです。
織物では光沢とハリのある高級メンズのスーツやニット製品では上記のようなへアリーなタムセーターなどいろいろな表現の出せる素材です。

ゴージャスな漂い

繊維素材の中で着る人や見る人にもっともゴージャスな視覚を感じさせるのがアンゴラですね。世界中におおよそ50種類以上のウサギがいると言われていますが、その中でも欧州、中国、南米で飼育されているアンゴラ・ラビットから抽出されるファイバーは、真っ白な毛足が長く、柔らかく、しなやかなのが特長です。ほんのわずかな風の流れにも上品に波打つ姿を想像してください。ハイセンスな高級ニット製品には欠かせない素材と言えますね。

繊維の千年女王

“シルクロード"と言われるように、人類はこの生物が発するものを執拗に求め続けてきました。中にはこのシルクの為に、遠くヨーロッパからアジアの東の端へと気の遠くなるような旅に一生を捧げた人もいたようです。上品な光沢と柔らかいシルク素材は何千年もの間、世界中の人々を魅了してきたことは今さら言うまでもありませんね。
又シルクは加工方法が他の繊維と比べると非常に特殊で手間が掛かります。それは言わば気まぐれな繊維の女王と言った感じすらあります。フィラメントのような長繊維と紡績された短繊維があります。それぞれの用途によって選んで使われています。主な原産国は、中国、インド、タイ、ブラジル等、勿論各地方ごとでそれぞれの品質も特徴も異なります。例えばインド・アッサム地方では黄金のシルクなんかもあるんですよ。

風を着る繊維

ふわっと腕を通して羽織ると一瞬、スッと頭の中に小さな頃、遊びながら駆け抜けた夏の終わりの原っぱの匂いがする。自分の背丈より高く伸びた名前も知らない雑草達が風に吹かれて揺れている。
麻のジャケットを着るとき、そんな風景を思い出します。
植物繊維である麻は自然の中から直接栄養を取ります。だから人間も麻を着ると何故か懐かしい思いになるのかもしれませんね。
凛とした植物の持つ麻独自のハリ・コシと抑制の効いた光沢、しなやかさは、他の繊維にはない非常に強い個性と植物という生命の持つ粘り強さを感じさせます。
麻には概ね“北のフラックス・リネン"、主にアイルランド、ヨーロッパの一部で栽培されているものと、“南のラミー"、主に中国南部や東名アジアの一部で栽培されているものがあり、北のリネンは柔らかく光沢があります。昔、仏映画でよくイブ・モンタンが着ていた白のサマースーツはこれですね、カッコ良かった! 原料の細さは南のラミーよりは限定的であります。
南のラミーは、ハリ・コシがかなり強く、裃のようなパリッとした反発力があります。原料の細さもかなり上下に巾が広いです。用途によってそれぞれ使い分けられています。

又この麻の仲間の素材としては、優れた吸放湿性があり非常に軽い和紙(マニラ麻や美濃和紙)、これもかなり機能性のあるバンブー繊維(竹繊維)等があります。
バンブーの特筆すべきことは、まず綿の10倍とされる吸放湿性と抗菌防臭効果、それにマイナスイオン効果もあります。又少しスケールの大きなお話ですが、この竹繊維は地球の森林を救い、地球温暖化を防ぐ大きなエコロジーパワーとなります。なぜなら、竹は伸長期に1日約1m以上も成長する植物です。一度伐採すると60年間は再利用できない森林に比べ、竹は2~3年のサイクルで成長を繰り返すため、伐採しても自然環境のバランスにほとんど影響がなく、計画的な育林をすれば無尽蔵な天然エコ素材と言えますね。